ぶつぞうな日々 part III

大好きな仏像への思いを綴ります。知れば知るほど分からないことが増え、ますます仏像に魅了されていきます。

【東京都大田区】平安の如来坐像が三躯〜安養寺の薬師堂は濃密な仏像空間!

【拝観日】2019年9月22日
【寺院名】安養寺 古川薬師さま(東京都大田区六郷)
【拝観した仏像】

薬師堂の如来坐像

薬師如来坐像 167cm
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○釈迦如来坐像 155.1cm
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阿弥陀如来坐像 158.4cm(現在、修理のためご不在)
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※撮影不可だったため、上記の仏像写真は東京都の文化財のサイトより

 東京都のサイトによると、いずれも藤原末期と考えられ、1612年に修理されたことがわかっている。いずれも東京都指定文化財
 前に某仏像修理所を見学させていただいた際、偶然お目にかかったのがこちらの阿弥陀様だった。都内にこれだけの大きさの立派な定朝様の阿弥陀様がおられるとは知らず、とにかく驚いた。しかも、薬師様お釈迦様を加えた三尊で残っておられるのだから、仰天である!

 厳重秘仏だと思っていたのだが、仏像好きの知人に相談したところ、お彼岸に開いていると教えていただき、参拝した次第である。

 訪問すると、薬師堂の二階のドアが開いており、大きなお像の影が見えた! 階段をのぼり、中に入ると、すぐ間近で拝観できる。残念ながら、阿弥陀様はご不在だった。お寺の方に伺ったところ、まだ修理中なのだという。それでも、150cmを超す平安の薬師、釈迦如来さまを間近で拝めるのはありがたい。

 薬師堂内には、如来坐像の他にも、
○元気いっぱいの十二神将が8体
○右手の親指と薬指を捻り、左手に薬壺を持つ不思議な薬師如来坐像(江戸仏かなー?)
○二天像(私は年代をはかりかねず)
もおられ、かなり濃密な仏像空間であった。



 また、本堂は堂外からの拝観であったが、五智如来と十王像のお姿を拝むことかできた。こちらは堂外から撮影。遠目から拝する限りだが、かなり魅力的な布陣である。
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【拝観案内】
医王山世尊院安養寺(真言宗智山派
通称 古川薬師
住所 大田区六郷2-33-10
2月8日、4月8日、7月13〜15日、春秋彼岸の10時〜16時に拝めるとのこと(基本的には檀家寺様なので、お墓参りの皆様へのご配慮をお願いします)