ぶつぞうな日々 part III

大好きな仏像への思いを綴ります。知れば知るほど分からないことが増え、ますます仏像に魅了されていきます。

【鎌倉】鎌倉らしい仏像を堪能する一日~日佛庵の法衣垂下像、伝宗庵の土紋のある地蔵菩薩像、そして大仏さま~

円覚寺日佛庵と鎌倉国宝館

特集展示「鎌倉と浄土宗」 令和3年5月15日(土)~7月4日(日)
常設展示「鎌倉の仏像」

 久しぶりに鎌倉へ行ってきた。まずは円覚寺塔頭日佛庵で地蔵菩薩坐像(市指定)を拝観。鎌倉らしい見事な法衣垂下像にお会いでき、「ほういすいか、さいこー!」と心の中で叫ぶ。
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 テンションが上がった状態で鎌倉国宝館へ。常設展示「鎌倉の仏像」で今回特に惹かれたのが、円覚寺塔頭伝宗庵の地蔵菩薩坐像(重文)。日佛庵の地蔵菩薩坐像は法衣垂下だったが、こちらは土紋が残る。鎌倉らしい見事なお仏像に連続してお会いでき、久しぶりに鎌倉市にいることを実感する。
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 解説展示によると、土紋のある仏像は鎌倉に7例あるそうだ。土紋のついたお像を頭の中に浮かべてみると、、、西御門来迎寺の如意輪観音像、浄光明寺阿弥陀如来像、東慶寺聖観音立像、覚園寺薬師堂の阿弥陀如来坐像、浄智寺の韋駄天像(鎌倉国宝館寄託)…。あともうお一方はどなただろうと思って調べてみたら、宝戒寺歓喜天のようだ。秘仏のため拝観したことがない。
 また、「鎌倉の仏像」では、建長寺宝冠釈迦如来坐像(ほういすいか、さいこー!)と十一面観音坐像(大好き♡)がダブルでお出まし。こういうのを眼福と言うのだろう。
 藤沢の養命寺の薬師三尊は国宝館の常連となられたのだろうか。順次修理されて、三尊お並びとなり、間近で拝めるのがありがたい。
 「鎌倉と浄土宗」展では、光明寺の国宝當麻曼荼羅縁起絵巻の展示がなく残念。少し前に光明寺のイベントと合わせて国宝館で展示されていたように思う。當麻曼荼羅ファンなので、また展示される機会を待ちたい。

長谷寺御足参りと鎌倉大仏さま

 国宝館を出て、長谷寺へ向かう。長谷寺観音1300年で、御足に触れることができる観音堂内の受付で1000円を納め、御足参りを申し込むと、お寺の方がお守りと手ぬぐいを授けてくださり、観音様のお足元までご案内くださる。感染予防のため、この手ぬぐいを御足の上におき、その上から御足に触れる。スタッフが付き添い、割と短時間で終了する。泣いてる暇がなかった。奈良の長谷寺では、いつも号泣するのだが...。
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 さらに、高徳院に走り、大好きな鎌倉大仏様とデート。何度お会いしてもかっこいい。私はいつも鎌倉大仏様の年齢を考える。私が小学生の頃は「おじさんだなー」と思っていた。今は私がおばさんになってしまった。大仏様は年を取らず、30台半ばのかっこよい青年にしか見えない。年下のボーイフレンドのような存在である。もっと頻繁にお会いしにいかなければ。大好きです。。。
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 この日は大磯町(神像)と藤沢(遊行寺名号展)に行って、午後から鎌倉をめぐる大忙しのスケジュールだった。最後にデートができて、ありがたかった♡