瀧山寺(愛知県岡崎市)
秘仏ご本尊薬師如来さまご開帳
2025/4/27-5/11

仏像好きな方にとっては常識なのだが、瀧山寺はとんでもなくすごい。あえて平易な言葉を使いたい。とんでもなく、すごいからだ。収蔵庫には、源頼朝にかかわる運慶仏(重文)がおられ、本堂は鎌倉時代の個性的な十二神将(重文)でぎっしり埋め尽くされている。来迎会の菩薩面5面も鎌倉時代の美しいものが残っている。個人的には、本堂の毘沙門天立像、収蔵庫の十一面観音菩薩立像や天台大師坐像など、平安仏もたまらない。修正会の鬼祭りもとんでもない。三人の鬼さんが動き回り、本堂の前で炎がボーボーと燃えまくる。
そんな由緒あるお寺であるのに、ご本尊薬師如来様の情報がまったくなかった。50年に一度開扉される秘仏であり、瀧山寺には、写真一枚すらなかったのだという。あるのは、前回の晋山ご開帳の時に絵描きさんにかいてもらったというイラストだけ。文化財としての調査もされておらず、よって、文化財指定もない。
つまりは、事前情報がない。ご開帳期間も2週間しかない。そんな訳で、わざわざ岡崎まで行くべきかどうか、だいぶ迷った。
が、思い切って、最終日にお参りしてきた。
お堂に入って、お厨子の前に進み、初めて秘仏ご本尊様にお会いした。
その瞬間、あー、来てよかったーと思った。
あきらかに平安時代の中期から後期の作であろう。
ご尊顔からお腹の辺りまでたっぷりと量感がある。優しくて穏やかな表情だった。
私は、蟹薬師 願興寺(岐阜県御嵩町)の秘仏ご本尊様を思い出した。雰囲気が似ているように思ったのは、私だけだろうか? 願興寺も瀧山寺も天台宗の古刹である。薬師如来坐像の天台様式というものがあるのだろうか? 特に、ご尊顔の雰囲気と全体にふっくりした感じが似ていると感じた。
蟹薬師様とは異なるのは、腰から下、両足を組んだ辺りで、立体感が薄れることだ。瀧山寺の薬師様は、脚の部分が薄いのである。下腹部から半円状に衣文が広がるのだが、その彫り方もとても薄い。この二尊の相似がとても興味深いと思った。
もう一点、気になったのは、お腹の中心辺りに一本、ヒビが入ること。天養院(神奈川県三浦市)薬師如来坐像のそれを思い出した。瀧山寺像が案外一木造りだったりしたら、どうしましょう。
ガイドさんの話によると、これから専門家に調査していただくそうだ。どんな結果になるのか楽しみでしかたない!
※上記は拝観翌日に書いた感想文である。この時点で、ご本尊様の写真は公開されていなかった。前回、晋山のご開帳の際に描いたスケッチのみがあるのみだった(お寺リーフレットに掲載されていた)。
※本日(25/8/11)、そろそろご本尊様の写真が出回っていなかと思い、探してみると、、、なんと!!! 写真が掲載されていた!!!! 天台系の薬師如来が気になるので、この写真がとても勉強になります!!!
50年に一度、ご本尊・薬師如来坐像のご開扉が執り行われた「瀧山寺」を訪ねる | 特集 「一隅を照らす」 | いろり - 人と語らうコミュニティサイト -