ぶつぞうな日々 part III

大好きな仏像への思いを綴ります。知れば知るほど分からないことが増え、ますます仏像に魅了されていきます。

【信濃仏】西念寺(長野県佐久市)〜浅間山の南におられる穏やかな阿弥陀如来さま〜

西念寺(長野県佐久市
ご本尊阿弥陀如来様 

※2022年7月の拝観記録です

西念寺ご本尊阿弥陀如来坐像(長野県宝)

 浅間山の南で、穏やかで気品あふれる阿弥陀如来様を拝した。佐久市岩村田西念寺のご本尊様は平安後期に遡る定朝様。像高130.3cm。桧の寄木造。肩の力を抜いてゆったりと座るお姿。お椀をひっくり返したのような、ぽっくりとした肉髻。ざくざくと刻む螺髪。切長の半眼。肩や腕の辺りの薄い衣文。そのすべてを前に、自分の身体の中の嫌な塊が溶けていくのを感じた。


平安後期らしい穏やかさ
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客仏の阿弥陀如来さまと

 新型コロナがあり、戦争があり、街では殺傷事件が起こる。得体の知れない不穏や不安がそこかしこに漂っていないだろうか。大好きな奈良で起きた事件の衝撃も私には大きかった。そんな2022年7月、平安時代のみほとけに拝顔できた。ただそのことに感謝する。

客仏 阿弥陀如来坐像


 内陣須弥壇に客仏としてまつられる阿弥陀如来さま。佐久市根々井のお寺様のご本尊だったと伺った。ご本尊としての風格が感じられる。

客仏 阿弥陀如来立像


 こちらは浅科の長念寺のご本尊だった阿弥陀如来さま。廃寺となり、西念寺でおまつりされることになった。

徳本上人名号塔


 境内に文化13年の徳本上人名号塔も残る。後方の銘文をはこんな感じだろうか。

維時文化十三年丙子年八月當山十六世西誉代

徳本上人
御開眼畢於當寺
三日御化益供養塔
施主
渡邊武左衛門原斎?建立

 文化13年、つまり、徳本上人が亡くなられる2年前に建立。徳本上人が西念寺に立ち寄った記録はないが、徳本上人から許可を得て建立されたようだと伺った。