ぶつぞうな日々 part III

大好きな仏像への思いを綴ります。知れば知るほど分からないことが増え、ますます仏像に魅了されていきます。

【神奈川】寅年ご開帳で半信半疑で出かけたら、本当に平安仏で驚きました(秦野市・天徳寺 薬師如来立像)

【相模二十一薬師2022年寅年ご開帳】
第16番 天徳寺(神奈川県秦野市文京町)

事前に写真が見つからないまま出かけたら、見事な平安仏がおられて仰天!

※2022年4月10日の参拝記録です

 天徳寺秘仏薬師如来様の寅年開帳を参拝。
 事前情報が不充分だった(写真が見つけられず、文化財未指定のようだった)ので、本当に平安仏なのか半信半疑で出かけたのだが、お寺に到着するなり驚いた! 見事な平安後期の御像だった!!
 身体に厚みはなく、衣文は薄く穏やか。お腹はぽっくり。肩の力を抜いてゆったりと立つ。螺髪は粗雑だが、お椀をひっくり返したような高い肉髻には気品がある。後の時代の手直しはあるようだが、これは紛れもなく定朝様では?? 
 住職のお話によると、もともと近くの薬師堂にまつられていたが、関東大震災でお堂が被災。それ以降は天徳寺に秘仏として安置されているのだという。
 定朝様の立像にとても惹かれる。心の奥からたくさんの♡♡♡を飛ばしてしまった私をどうかお許しください

※相模二十一薬師は寅年にご開帳。前回2022年のご開帳は4/8~4/12に実施

穏やかな全身を間近で拝めたことがありがたくて、ありがたくて...
この台座も当初のものか?

【参拝案内】
天徳寺
開創は薬師如来立像の造立よりだいぶ時代が下り、文禄2年(1593)。薬師如来立像の像高は98cm
神奈川県秦野市文京町6-22(地図

※参拝当時のTwitterはこんな感じ(↓)