ぶつぞうな日々 part III

大好きな仏像への思いを綴ります。知れば知るほど分からないことが増え、ますます仏像に魅了されていきます。

【大分県】臼杵石仏~30年ぶりに訪問して感動できる幸せ~

臼杵石仏
訪問日=2018年8月8日

 30年ぶりに大分県臼杵の磨崖仏を訪ねました。30年前はまだ、大日如来さまの頭部が地面に置かれていました。あの当時はそういうものだと思っていたのに、修理後のお姿を拝すると、やはりこれこそが本来のお姿なのだと思えるから不思議です。

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臼杵を代表する大日如来坐像。頭部が本来の位置に戻され、麗しいお姿に。
 覆屋もでき、保存のための整備がなされたこともわかりました。
 石に彫った像でありながら、諸仏はみな穏やか。覆屋の下、静かに諸仏と向き合う時間がもてたこと、大変ありがたいです。
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覆屋ができ、保存と拝観の両観点から理想的な環境になったのでは。
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修復前の写真が現地に展示されていた。頭部は下に置かれている

 変わったのは磨崖仏の環境だけではないようです。私もだいぶ変わりました。30年前と違う感動がありました。
 平安後期から鎌倉時代にかけて造像された石仏群。どれも限りなく優しいと感じました。その優しい佇まいにただただ癒されました。30年の疲労がたまっていたためでしょうか、本当に本当に静かに深く癒されました。30年前の若い身では、ここまでの癒しは得られなかったでしょう。
 これだから仏像めぐりがやめられません。

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臼杵の最初の石仏はこのようなラインアップ。好きでたまらない漢字が並びます

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阿弥陀如来さまが並びます。30年前には素通りしましたが、今は無理です…

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こういうラインアップ、たまりません

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この大きさと優しさ。また現地で拝める日が来るのでしょうか...