館山市立博物館
拝観日=2018年3月3日
千祥寺所蔵の木造如来形坐像
千葉県指定文化財
10世紀末、73センチ、ヒノキの一木造り
木造如来形坐像は、薄く閉じた、つり上がり気味の両目が印象的。口元は小さく閉じる。一宮の安房神社に伝来か。
博物館預かりとなったのを機に、1987年に修復を行い、両手先を付け足した。腕の感じから、宝生如来の形に補作することにしたそう。
五智如来の一尊かと推測するが、安房神社に五智如来がまつられていたかどうかはまったくわかっていないとのこと。
平安初期の量感豊かな印象を残しつつ、穏やかな和様彫刻へと向かう感じもあり、大変魅力的。
狭い館内に仏像がもう一つ、不動明王坐像が展示されていた。南房総市文化財。1588年、里見義康の銘あり。
※千祥寺の如来形坐像の展示時期については、事前に博物館にお問い合わせください。