ぶつぞうな日々 part III

大好きな仏像への思いを綴ります。知れば知るほど分からないことが増え、ますます仏像に魅了されていきます。

2017年5月の仏像拝観リスト

2017年5月はGWに関西に行き、加古川の西方寺の来迎会練供養のほか、兵庫、奈良、京都の仏像をめぐりました。知らない仏像がまだまだたくさんおられます。
練供養シーズン終了後に三浦半島のご開帳へ。三浦半島のまぶしい太陽と秘仏に心身ともに癒されました。三浦半島のご開帳が1か月しかなかったのが残念です。秋も開けて欲しかったです。
練供養が終わる頃から、平安前期の仏像に魅了される自分に気づいたのでした。

5月3日(水)
兵庫県
〇教信寺(加古川市) 2015年の練供養以来の再訪。教信上人像も阿弥陀立像もお姿を拝めず。
〇西方寺(加古川市
 曼荼羅会(二十五菩薩来迎会) ご本尊三尺の阿弥陀如来立像(観音勢至)
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兵庫県立歴史博物館(姫路市)特別展「ひょうごの美ほとけ-五国を照らす仏像-」
 県指定 多可町金蔵寺 阿弥陀如来坐像(頭部が脱乾漆)
 重文 毘沙門天立像(平安時代中期)/姫路市随願寺蔵
 地蔵菩薩立像(鎌倉時代)/淡路市観音寺蔵
 重文 不動明王坐像/瑠璃寺


斑鳩寺(太子町) 
 収蔵庫 慶派の日光月光菩薩立像(鎌倉時代)、十二神将、菩薩面25面と地蔵面(江戸時代)、
 聖徳殿 植髪の聖徳太子

5月4日(木)
〇快慶展(奈良国立博物館) 2回目
〇大念仏寺(大阪市) 万部おねり

5月5日(金)
奈良県
長谷寺桜井市) 心の支えの長谷寺、特別拝観
〇報恩寺(桜井市外山区) 阿弥陀如来坐像(重文、平安)
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不動院桜井市外山区) 不動明王坐像(重文、平安)
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〇橘寺(明日香村) 伝日羅上人像、地蔵菩薩立像
〇岡寺(明日香村)

5月6日(土)
京都市
〇小地谷阿弥陀寺(大原) 
 本堂=ご本尊は植髪の弾誓上人立像、右横に重文の阿弥陀如来坐像(鎌倉)
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京都 春の特別公開= 
寂光院(大原) 火災にあった黒こげの地蔵菩薩立像(収蔵庫)
〇遍照寺(嵯峨) 平安の十一面観音立像、平安の不動明王坐像(溶けちゃいます)
〇清涼寺(嵯峨) 初の収納庫へ。9世紀の阿弥陀三尊像(源融が 895年に没後、息子が造立)。本堂の釈迦如来立像
二尊院(嵯峨) 前回お参り時に本堂修理中でお会いできなかった二尊についにお会いできた

5月15日
東京都目黒区
祐天寺「祐天上人300年御遠忌特別開帳」
祐天上人の本地身仏である延命地蔵菩薩坐像が1797年に、長野県松本の光明院で見つかり、それまで祐天寺におまつりされていた地蔵菩薩坐像(仏師竹崎石見)と交換されるかたちで、祐天寺に遷座された。
長野に渡った地蔵菩薩坐像が廃仏毀釈で行方不明になっていたが、昨年2016年10月に松本の生安寺で発見され、今回、祐天寺で里帰りご開帳された。
なんともドラマチックな二つの地蔵菩薩坐像が2017年5月13日~15日の3か間、祐天寺で公開された。
生安寺で発見された地蔵菩薩坐像の岩座の側面には、「祐天大僧正 本地身 地蔵大菩薩」と墨書されている。
300年近い時を経た二つの地蔵菩薩坐像の再会。生安寺の地蔵さまはまた松本に戻られるという。
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5月20日
今年は三浦半島の不動霊場が酉年のご開帳で、かつ、33年に一度の薬師霊場のご開帳。開帳期間は4月28日から5月28日。
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○三浦薬師14番
天養院 
薬師如来坐像と両者脇侍像 県指定 平安中期
十二神将
ご本尊は阿弥陀三尊と法然善導上人
平安の薬師三尊さまが素晴らしすぎた。

○三浦薬師11番
三浦不動11番
最宝寺
薬師如来坐像 県指定(鎌倉) 玉眼寄せ木86.5センチ 宋風、鎌倉後期
不動明王

○三浦不動3番
満願寺
菩薩立像 重文
地蔵菩薩立像 重文
不動明王立像 市指定
毘沙門天立像 市指定

○三浦薬師4番
満昌寺
薬師三尊は秘仏。33年に一度開けるのみ。
ご本尊宝冠釈迦如来坐像 横須賀市文化財
木造天岸慧広像 横須賀市文化財

○三浦不動20番
浄楽寺
阿弥陀三尊 重文 運慶
不動明王 重文 運慶
毘沙門天 重文 運慶

○三浦不動21番
立石不動尊 境内に6mの滝

○三浦不動25番
長運寺
不動明王 葉山町指定

5月28日
○三浦薬師13番
見桃寺 薬師如来立像(平安、三浦市指定文化財
海南神社三浦市)(相州三浦総鎮守)
○三浦薬師2番
良長院 薬師如来立像(南蛮鉄)
鉄仏はなぜか温かみがある。
現在米海軍基地のある泊ヶ浦から移ったそう。

○鎌倉国宝館「鎌倉の至宝 優美なる慶派のほとけ」 
秦野市金剛寺阿弥陀三尊
 中尊は室町と思われるが、両脇侍が肥後定慶の作風を示す。
鎌倉市教恩寺の阿弥陀三尊
 中尊は快慶の初期の作風。腰をかがめた両脇侍を従える三尊像の形式は快慶によって完成されたと考えてられており、本作はその最初期の作品とみられる点でも貴重。
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以上